​1st Prize 新たな生活を求めて 

In Search of a New Life Photo by Yannis Behrakis / Reuters

​審査委員特別賞

カザフスタン

​セミパラチンスク核実験場に
さらされた村

Photo by

フィル・ハッチャー
=ムーア


Phil Hatcher-Moore

http://philmoore.info

カザフスタンのセミパラチンスク核実験場跡。実験に使われたコンクリートがまだ残っている。核実験場は総面積が四国ほどあり、ここで1949年、旧ソビエト連邦が最初の核実験を行い、以来、40年間で456回繰り返された。セミパラチンスク核実験場、カザフスタン2016年10月3日

核実験場の本部があった東部のクルチャトフの町で、荒廃した建物の間を通り過ぎる家族。核実験の放射能によって何十万人もの人々が影響を受け、実験が終わってからこの街の人口は半分以下に減った。クルチャトフ、カザフスタン 2016年10月2日

核実験場近くの東部の町セメイで、アパートで食事をするベリル・シズディコフ(38歳)。彼は目が見えず、顔に腫瘍のために何度も手術を受けた。一緒に暮らす母親は彼を妊娠した時に放射能を浴びている。セメイ、カザフスタン 2016年10月1日

核実験場の跡地で、ヒツジとヤギの世話をするカズベク・カシモフ(60歳)。今も何カ所かは放射能によってひどく汚染されている。科学者は、放射能がどのように土から植物、さらに人間へと取り込まれていくか、調査をしている。

セミパラチンスク核実験場、カザフスタン 2016年10月3日

実験場に隣接するサリズハル村の自宅で過ごすカピザ・ムカノバ(70歳)。彼女は高血圧に悩まされ、産んだ子どものうち3人が亡くなった。医者は彼女の子どもが病院で死ぬ時に、会わせようとしなかった。サリズハル村、カザフスタン2017年2月1日

スルビンスクの自宅で、ソーシャルワーカーからマッサージを受けるカイラット・イェシムハノフ(35歳)。彼と妹は核実験が原因と思われる脳性麻痺にかかっている。スルビンスク、カザフスタン2016年10月13日

東部の中心都市アヤゴズの特別福祉子どもセンターのベッドに横たわる6歳のラスタム・ジャナバエフ(6歳)。先天性の水頭症を患っており、核実験が原因の可能性がある。アヤゴズ、 カザフスタン2016年10月10日
 

核実験場近くのセメイの町のセメイ癌センターの手術室の外で、座っている看護師。中では大腸ガンを取り除く手術が行われている。この地域には癌になる人が非常に多く、核実験と関連があると考えられる。セメイ、カザフスタン2016年10月14日

セメイ癌センターで、脳腫瘍のための最新式の放射線治療を受けるため検査を受ける患者。セメイ、カザフスタン
2016年10月12日

セメイで線路を渡っている男性。核実験場から西に150キロのこの町には何度も放射能が流れ、多くの住民が放射能の影響を受けた。セメイ、カザフスタン2017年1月30日

セメイの寒い冬の午後、自宅の窓辺にいるアリジャン・イマンバエフ(9歳)。テンカンと学習障害を患っている。両親は核実験場の圏内に住んでいたことはないが、祖父が住んでいた。科学者は、放射能の影響は何世代にもわたって伝わると推測する。セメイ、カザフスタン2017年1月27日

セナイの公園にたくさんのレーニン像が並ぶ。カザフスタンは1991年のソ連邦解体に伴い独立したが、連邦に属していたころの像が、この公園に集められた。セメイ、カザフスタン2017年2月6日

セナイの町に温水を配給するパイプの上に座る二人の男性。冬季には気温がマイナス30度まで落ちるこの町で、二人は家もなく、アル中だ。この町にはアル中とウツ病が蔓延している。セメイ、カザフスタン2017年2月6日

クルチャコフの核実験場で最後の仕事を終え、自宅で休むミカエル・メシン(69歳)。彼は核実験場で放射能線量を監視する仕事をしていた。今でも実験場ではプルトニウムが検出され、放射能が放出されていると語る。クルチャコフ
カザフスタン2017年2月9日

実験場に隣接するサリズハル村の冬の夕暮れ。冷戦時代に実験がおこなわれていた頃、科学者がやってきては、放射線量をはかっていた。動物の毛が抜けてしまったのも、村人たちは覚えている。

サリズハル、カザフスタン2017年1月31日